2013/06/03

店舗内でアンケート調査をされる法人さんも増えてきています。
お客様指向ということでは、とても良い方向性だと思いますが、少しばかり注意事項があります。


自店の改善すべき点をお教えください』などとやってしまうと、それまで意識もしていなかった短所を気づかせる仕組みになってしまうということです(笑)。

つまり、お金と手間をかけてお客様に自店の短所をアピールすることになってしまったのでは、あまりに残念すぎます。
どうか、ご注意していただきたいと思います。


もうひとつ、アンケート調査を繰り返すことによっておこるミスは、お客様からのクレームです。
それまでは放置してあったクレームが大量に噴出してくるケースがあるということです。

お客様アンケートによる改善をしているのに、クレームが減るどころか増えてしまうのですから、どうなっているのかと疑問に考えてしまうのも致し方ありません。
しかしそれは潜在的に、言っても無駄だというお客様の心の声と、言うべきシステムがなかったという問題なのかもしれないのです。

それゆえにお客様のクレーム数は、多ければ駄目で、少なければ良いという単純なものにはならないということです。
自分たちの声を真摯に受けて止めてくれるからこそ、お客様はクレームを上げてくださるということがいえるのです。




次に、アンケート調査をする場合の注意点について考えてみましょう。

アンケート調査をする場合、何のために調査するのかを明確にしておかないと、アンケートをおこなうこと自体が目的化してしまう場合が起こります。

また、そのアンケート調査の結果をどのように活用していくのか、それも明確にしておかなければ、見当違いの数値を集めてしまうことにもなりかねません。


アンケート調査は大きく分類して、『仮説検証型』と『現状把握型』の2つのタイプに分けることができます。


『仮説検証型』とは、
調査を実施するものが何らかの仮説を設定し、その仮説が本当に成立するかをデータで確認することを目的とする方法です。


『現状把握型』とは、
調査をすることにより、どんな状況で何が起きているのかを把握し、その結果を意志決定に活用することを目的すると方法です。


調査で重要になるのは、誰に質問するかということです。

調査の対象となる集団のことを母集団といいます。

当然この母集団全員に質問することが望ましいわけですが、時間とコストを考えた場合そうもいっていられません。
そこで、母集団の一部を抜き取って調査する標本調査という方法を用いることになります。


専門的なお話をすれば、まだまだ続いてしまいますので、これぐらいにしたいと思います。
なにを伝えたかったのかと申し上げれば、アンケート自体は簡単でも、それを成果に結びつけるのは難しいということです。


一番簡単で効果的なアンケート手法は、お客様が良さに気づくように行う、インプリティングという刷り込み手法です。

『何月何日は何々というイベントだとご存じですか?』

などといったアンケートを装ったプロモーション活動だったりするのです(笑)。


 

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