2025/02/17

「冬来りなば春遠からじ」

街ゆく人が足早に感じる今日この頃、皆様いかがお過ごしの事でしょうか。

さて本稿では蕾ほころぶ頃合いの市場動向などに触れてみたいと思いますが、まぁ~それにしても「機械販売のお知らせ」が早い事早いこと。

確かにスケジュールは組みやすくはなるものの3カ月も先の納期の機械を見てもそれまでの間に何が起こるかわかりませんし、
なにより年齢的に覚えていられない(苦笑。

1月終盤の段階で3月~4月で納期が確定している機種はパチンコ機23型式、回胴式12機種+再販・追加販売が3機種。

1月~2月ではパチンコ機26型式、回胴式13機種でしたから、適合率の割には、まぁ、新台渋滞といったところでしょうか(苦笑。

昨年末から年明け登場の機種で業界雀を賑わせているのはe / 押忍!番長 漢の頂 / L09@大都とL スーパービンゴ ネオ SB5@ベルコの2機種。

ビンゴについては本稿がお目汚しする頃には『結果』が漏れ伝わってくると思われますが、個人的にビックリしたのはe番長の高稼働。

弊社“最強の法則”で久々の満点獲得機種でしたが正直半信半疑での運用開始。

回胴式とは裏腹にパチンコ機では鬼がかり、SESON2、そしてこの番長と3機種連続の好(高)結果に少し引き気味になっている自分がいたりもしますが(冷汗、
ここまでのスマパチを見るに、いわゆる‘チャージ’非搭載機種に活路がありそうでは?と見ております。

既に「今後は、リユース機種以外はスマパチオンリー」というメーカーさんもある事ですしLT3.0の投入でどういった流れになるのか今後も注視していこうと思います。

さて、前号で春期以降に楽しみにしていると申しました“デカヘソ”機。

春期では3月納期のe 北斗無双 5 SFEE@サミー1機種となりました。
5月以降、他社でも“デカヘソ”を準備中との事ですので北斗無双も含め今後の動向にも注目です。

昨年のP ポチッと一発おだてブタ 2 V1@アムテックスや先月稼働開始したP ハネモノファミリースタジアム MD@ミズホの初動は高調。

こうした4円島での低玉単価機種が今後も広がりをみせ、タラレバになりますが、併せて“デカヘソ”が動いてくれれば、加えてLT3.0が動いてくれれば
パチンコの未来は明るくなるのかなと。

とは言え危惧している点も。

以下、弊社会員向けサイトで展開した資料からの抜粋となります。2021年から2024年の4年間、稼働開始5週目(1カ月経過後)の運用時における
全仕様・全機種の玉単価、玉粗利、利率、OUTの平均値・中央値がどの様に推移しているのか?という資料なのですが、本稿では中央値のみですがご参考まで。

先ずはパチンコ機の玉単価から。
2021年:1.71円⇒2022年:1.83円⇒2023年:2.12円⇒2024年:2.11円。
玉粗利の推移は2021年:0.30円⇒2022年:0.30円⇒2023年:0.35円⇒2024年:0.37円。
利率の推移は2021年:17.3%⇒2022年:16.4%⇒2023年:16.5%⇒2024年:17.5%。
OUTの推移は2021年:16020⇒2022年:13510⇒2023年:13490⇒2024年:13580。

玉単価・玉粗利はある意味順調に右肩上がり(苦笑。
甘デジからハイスペックまでひっくるめて一昨年来玉単価の中央値が2円超えと言う点は懸念材料と見ております。

中でも1/129以下の甘デジグループの玉単価の上昇が顕著であり、それに応じるかの如く甘デジは昨年の5週目OUTの減少が目立っています。

前年比で型式数も販売台数も上回り、且つLT機14機種が投入されているにもかかわらずの下降。

仮説として考えられるのは、5スロ等と同様に低貸し島の遊技機力が向上している点。

また、もっぱら甘デジは親機からのリユースのケースが多い中、肝心の親機にヒット機種が少なかったというのも影響しているのかなと。

玉単価≒遊技負担と捉えた時、甘デジで遊ぶより低貸しの上位仕様で、という遊技選択は考えられるところ。

実際に支援先の1パチのLT機でコンプリートを数回喰らいましたが(汗、思っていた通り夢がある(苦笑。

このあたりにはパチンコ苦境脱却への糸口が見え隠れ。

続いては回胴の稼働5週目における全機種でのコイン単価を各年で比較。

2021年:2.85円⇒2022年:2.97円⇒2023年:3.18円⇒2024年:3.33円。
スマスロの登場は2023年からですから玉単価においては飛躍的な向上と言って良いかなと。

コイン粗利では2021年:0.40円⇒2022年:0.45円⇒2023年:0.47円⇒2024年:0.47円という推移。
6.5号機への移行が始まった2022年以降はコイン粗利に関しては停滞中。

利率では2021年:14.0%⇒2022年:15.2%⇒2023年:14.8%⇒2024年:14.1%と下降傾向に。

OUTは2021年:6890⇒2022年:9600⇒2023年:9830⇒2024年:10280と順調に伸びている点は明るい部分。

なのですが、
設置シェア50%を超えたスマスロとシェア率25%程度を堅持するジャグラー系を中心に多くのホールの営業が展開されている現在。

ジャグラー系のコイン単価、コイン粗利には限界があるのは御存じの通り。

では、スマスロのこの2年間を比較してみますと… 

全L型式の運用5週目におけるコイン単価の中央値は2023年:3.56円⇒2024年:3.51円。
コイン粗利は2023年0.51円⇒2024年:0.49円。
利率では2023年:14.2%⇒2024年:13.8%。
OUTは2023年:11580⇒2024年:10230と、全ての数値が昨年は下回っているという結果に。

特に利率が下がっているにも関わらずOUTも下がった点は要注意事項。

スマスロバブルも一息ついたといったところでしょうか。

昨年来、新台より結果のでている機種の増設が回胴では傾向として強かったと見ていますが、コンプリート率問題は神のみぞ知るお話としても、
現状の適合率の中での新機種であると言う事はどういう事か?を自身に問いかけ続けようと思う次第。

パチンコ機は‘時速時代’から‘重量級TY時代’を経て‘3000発搭載タラレバTY(LTTY)時代’へと移行しているわけですが、
遊技傾向として、より低貸しレートへ傾きつつあると感じる中、LT3.0の登場によりCRユニットの時の様な流れは生まれるのか?

思っていたほど“スマート専門店”が展開されてはいないわけですが、諸々の期待を抱きつつ、開花宣言を渇望しつつ、本稿は了とさせていただきます。

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