2013/06/26


アクティブリスニング(能動的な聴き方)とは、積極的傾聴と訳されています。

それに対してパッシブリスニング(受動的な聴き方)があります。

これは米国の心理学者カール・ロジャースという人が提唱したもので、カウンセリングの古典となっているものです。



日本語には「きく」という漢字が3つあります。

以下にその漢字と意味を書いてみます。


①聞く(hear)・・・耳できく「聞こえている」
②訊く(ask)・・・・口できく「こちらが知りたいことを、たずねる」
③聴く(listen)・・・耳に心と目をたして、全身できく相手の言わんとする真意をきく、心をきく」


③の聴くが、積極的に耳と目と心を傾けて聴くという意味で傾聴、すなわちアクティブリスニングということになります。


積極的傾聴は、以下の3つを基礎としています。


1 共感的理解  (評価的・批判的にならない)
2 受容  (受容的・許容的なきき方)
3 誠実


積極的傾聴は、言葉の意味だけでなく、その発言の背後にある考えや気持ちを相手の立場から理解することだと表現できます。

メラビアンの法則』には次のようなデータがあります。

これは、矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかという俗説です。


「言語情報=Verbal」7%
「聴覚情報=Vocal」38%
「視覚情報=Visual」55%


現実問題として言語情報が重要ではないという意味ではなく、その他の影響も強いことを認知するべきという解釈です。

つまり、本当のことを話しているようでもウソをついている場合など、態度に表れていることが少なくありません。

また、着ている衣装や身に着けているアクセサリーなどによっても相手の印象は変わってしまう。

さらに、腕組みをしている、てなぐさみをしているなどはマイナスイメージを相手に与えてしまいます。



さて、どうしてアクティブリスニングが必要であり、重要なのかといえば、

部下の指導において有効であることは言うまでもありませんが、

じつは顧客管理においてとても重要なのです。


それは『グッドマンの第一法則』からも分かるとおり、お客様のクレームに対する対応です。

不満を持った顧客のうち、苦情を申し立て、その解決に満足した顧客の該当商品・サービスの再購入決定率は、

不満を持ちながら苦情を申し立てない顧客のそれに対して比較的高い、というものです。



簡潔に申し上げれば、スタッフによるお客様への対応が繁盛のキーワードとなっているのです。

馬鹿丁寧な接客など意味はなく、お客様との関係性を構築できる接客が重要だということです。



お客様は自分を大切にして欲しいと思っているのであり、そのことを共感して欲しいのです。

そのためのサービスこそが出玉を形成するために大切なのだということを理解し、教育していくことが求められます。

なぜならば、安心安全信頼というものは人からもたらされる部分が大きく、これが再来店や滞留時間や売上増につながるからです。


 

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