2013/07/08

AISAS(アイサス)

インターネットの普及を受けて生まれた、消費行動プロセスに関する新たな仮説です。

従来の消費者市場マーケティングで使われていた

AIDMAの法則(消費者の購買行動は、注意、関心、欲求、記憶、行動の5プロセスを経て行われるとする説)に代わり、

eコマースなどにおける消費者の消費行動は、Attention(注意)、Interest(関心)、 Search(検索)、Action(行動)、 Share(共有)の5つの心理プロセスを経て行われているとするものです。

出典:ビジネス用語辞典


「AISAS」とは消費者の各行動が英語の頭文字で表されており、それぞれ次のような段階を意味しています。



「Attention」(注意が喚起され)

「Interest」(興味が生まれ)

「Search」(検索し)

「Action」(購買し)

「Share」(情報を共有する)



なお、「AISAS」の語は株式会社電通の登録商標だそうです。



では、パチンコではどうなるでしょうか?


お客様が店舗を認知するのは『自分にとっての利得』を感じた場合です。


パチンコという産業は遊びを提供すると同時に人間の射幸心から来る欲望に刺激を与えます。


現在のように『出玉イベント』が禁止されている場合、それに類似かるものは『新台』です。


年齢層やエリアによってその違いは変化しますが、それでもいまだに新台から出玉を連想される方は多いようです。


つまり『アテンション』とは、お客様への認知活動ということになりますが、ただ認知されただけでは意味を成しません。


出玉への期待感を感じさせた場合に『インタレスト』が生まれ、行動へとつながるということです。


もちろん、その新台に対する期待が出玉ではなく、自分の好みのコンテンツという場合もあります。


それとて、自分にとっての新しさ、好ましさという利得なのです。



その意味では、やはり『アテンション』=『新台』という構図になるのではないでしょうか。


ただしここで注意したいのは、プル戦略という流れです。


『プル戦略』とは、宣伝や広告活動などを重視し,商品を魅力的に見せることで消費者の買う気を創り出す戦略をいいます。


主に広告によって消費者にダイレクトに商品・サービスの認知・理解を促し、消費者を誘引(PULL)する戦略で、


化粧品・クルマなどのブランドイメージに重点を置く商品に実施されることが多い戦略です。


自店舗の商圏は狭く、メーカーの広告は広く行われます。



自店に導入されているか、導入が決定されている場合にはプラスですが、そうでない場合にはマイナスになり得るということです。


機歴がなかったり、抱き合わせにお付き合いできなかったり、指定台数を購入できなかったりした場合、


このプル戦略に対してどのように対応していったら良いのでしょうか。


リスク回避は、とりあえず『導入』は決定しているという告知だと思います。


無ければ有ることを望みますが、有るのであれば一般のお客様はそれで落ち着くからです。


新台の浮遊層は確かに動いてしまいますが、それが重要かどうかは別問題ということになります。


この後のサーチは、利得や導入に対するものとなりますが、そこにある意味は自店の評判ということになりそうです。


つまり投資に対して少しでも信頼のおける店舗で遊技したいという気持ちの表れです。


そして実際にアクションを起こすことになります。


この場合に注意しなければならないことは、狭いエリアから選択されるということです。


以前の利用によって何か気に入らないことがあれば、行動の喚起に対してマイナスから入ることになります。


そしてその情報はディスクローズされ、またそのディスクローズされた情報が影響をつくるのです。


店舗側や企業側から提供される情報の信用性は下がり続け、信頼性のあるお客様同士によるコミュニティーが形成されることになります。


このようにして情報はシェアされていくのです。


AIDMAのディザイヤー(欲求)はサーチという形になり、メモリー(記憶)なく情報の洪水から行動がもたらされるということになるでしょうか。


顕在意識への情報接触による成果は難しさを増し、時代は潜在意識への情報接触に変化していくことになります。


 

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