アナウンスメント効果とは、メディアの世論調査や観測報道(アナウンスメント)が、投票行動に影響を及ぼすことをいいます。
パチンコ業界でいえば、やはり『新台』ということになるでしょうか。
新台に対するアナウンスメント効果は小さくありません。
しかしそのニュース元がどこであるのかをいつも特定できるとは限りません。
まず大型版権を取得した場合、メーカーにとって大きなプラスとなります。
本命となる版権を取得している場合、その遊技機に対する期待値は大きくなると同時にメーカーに対する期待値も大きくなるからです。
販売という側面からいえば、お付き合いしておかなければその本命を売ってもらえないという現象が起きる可能性があるためです。
次に、素晴らしい遊技機や新しいアイデアの遊技機が適合したという場合です。
どんなに素晴らしく、斬新なアイデアの遊技機であったとしても、適合しなければ意味がありません。
持ち込んでみたところ偶然にも適合したり、認められたりするというケースがあります。
また、市場における前評判がとても高い遊技機という場合があります。
遊技機は複数の企業が参加して作られますので、その過程で部品の発注数がやたらに多いという情報が流れたりすることがあると、
不思議と人気になる場合などがあります。
あとは市場で強い店舗がその遊技機を選択しているとか、人気のあるライターや評論家が推薦しているなどの場合も人気になります。
このようなアナウンスメント効果を『バンドワゴン効果(勝ち馬への相乗り効果)』と呼びます。
遊技機は市場に設置され、お客様の評価をいただくまで、本当に良い機械なのかどうかは分からないのです。
それでも前評判が高くなると、自分も押さえておかなければという同調心理が働くのです。
バンドワゴンとは、賑やかな楽隊者のことであり、楽隊者に人が集まってくる様子をいったものです。
日本でいえば『ちんどん屋』の先頭者のようなものです。
これとは逆に、良い出来ではないが販売予定台数が少ない場合などに注文が殺到する場合があります。
明らかに希少性であり、そのプレミアム感からのリセールバリューに期待が集まるのだと思われます。
また、あまりに酷い評価を受けている遊技機に対して同情が集まる現象ともいえます。
このようなアナウンスメント効果を『アンダードック効果』などと呼びます。
アンダードックとは『水に落ちた犬』という意味で、あまりひどい評価をしてはいけないといった抑制の心理効果だと解釈されています。
自分の遊技機選定能力は、冷静な分析に基づく判断であるのか、
それとも市場でのアナウンス情報に影響されたものであるのか、
たまに考えてみることも大切ではないでしょうか。
競合が導入するからなのか、
自店のお客様に喜んでいただくためなのか、
集客のためなのか、増客のためなのか、
重要な視点だと思います。