3月8日
なんとか4月納期機のゲージデータに追いつきつつホッとしておりますが、まずお読みの皆様にお伝えしたいのが、ウルトラ烈伝について!
大阪の先納品が始まっているのですが、例のレバーのストッパーを解除しないまま電源を投入してしまって故障するホールさんが頻発しているとのことで。
どうか取扱い説明書には目を通していただければなと。
気になっているのはそんなことじゃねぇ的な声が聞こえてきそうなので、例の【自主規制】についてそろそろ書かなければなりませんね。
 
内規の見直しについては昨年末あたりには既に取沙汰されていたわけですが、事が表立って動き出したのは、新年開けての6団体総会の場で行政側から発せられた『3つのお願い』から。
 
1つ目が 射幸性の抑制
2つ目が 置き引き対策
3つ目が 撤去遊技機闇賭博流出を防止する枠組みの構築
 
行政が直々に『お願い』をするという意味は大きく、『お願い』をしたわけですから、そのお願いをした『相手側』の対応次第でまた違う局面を迎える事はどんな場合においてもあるわけですが、当然、監督官庁からの『お願い』ですから、無視するわけにも参りません。
 
「1つ目のお願い」については、ホールの低玉貸し営業等は射幸性抑制への努力として認めると事ある毎に行政は発言していますから、今回の『お願いの対象』は日工組、日電協。要するにメーカー。
「2つ目のお願い」はホール現場での事象に対して。
「3つ目のお願い」は、全商協を主体に据えつつ業界全体へのお願い。
 
6団体はこの『お願い』を聞き入れられないという選択肢は無い。(あるわけが無い)。
 
お願いを聞いたわけですから、お願いした方は「では、いついつまでにお願いします」
となるのも世の常。(対等の関係ならばそんなことも無いのですがこのケースは違うw)。
 
お願いを聞くには何らかの、例えば「では、そのお願いを聞きますから代わりに…」といった、いわゆる‘交渉’があってもいいわけですが(過去には多くの場合そうだったのですが)、今回は『釘』を人質に取られたため、まったく交渉の余地が無いお願いの聞き入れと相成ったわけです。

ちょっと話がズレますが、「釘を人質に…」について。
ホール団体の賀詞交換会での講和でも、「釧路AKB事件」を例えに、ホールの運用や業界の体質について釘をさす発言を小柳課長はしましたが、日工組に対し、「検査時の釘と実営業時の釘の違い」や、「メーカー発のシミュレートデータなどは、釘調整を前提に作られているよね?」とか、「台粗3,000円で運営して欲しいといったお願いなどは釘調整の示唆になるよね?」等々の御意見を述べられておりまして、日工組は交渉どころか何も言えない状況になったと。
 
結果、確率下限 1/320 、初当たり獲得遊技球数 600個 (最少出玉見直し)、総量6400発限 と相成りました。
これに加え、1種2種混合機(いわゆる 〔Ⅴ確ST機〕)の総量と、現行既設置の総量6400超えの遊技機、確率下限 1/321以下の遊技機の『設置期限』と『中古の扱い』についても決めなければなりません。
で、4月から施行実施。
全体実行期限は10月末。
ここは日工組らしい。
未だ全ての結論を出せない日電協の期限は11月末でしたが、これに先駆ける形で対応しちゃうってのは、いかにも日工組(苦笑。
 
で、ここまでが、「『依存症』にならないための(のめり込み対策の)<1次対策>」。
 
そう… 1次対策…
 
この<1次対策>の取り組みには、他に、
「手軽に安価で、短時間で遊べる遊技機の開発及び提供」
という項目もあり、
<2次対策(『依存症』から脱却及び再発防止対策)>として広報による啓蒙活動をしていくと設定されています。
 
こういった事実の積み重ね(言い方を変えれば「アリバイ」)を以て、IR法の提出(5月の本国会あたり)へと物語は続いていきます…。
 
ここまでが、ワシの書ける範囲(苦笑
 
ここからは、想定される余波。
 
やはり、現行仕様で予算編成して、借入及び返済の予定を立てているイケイケ出店型スキームの法人は、回胴とあわせ、数字の大幅な見直しが必要となるでしょう。
また、中古流通に依存している販社及び小規模店、低玉貸し専門店、転売益組み込み型スキームの法人も、1次的ではあるにしろ厳しい局面を迎えることとなるでしょう。
また、SNSを中心として、こういった情報が遊技者へ高速、広域に伝播するのが今の時代なわけでして、やはりネガティブな情報も大きく広がるのかなと。
実際の『自主規制機』は、長い目で見ればユーザーの楽しみを広げられるものとなる可能性を持ったものと解釈していますが、『釘』を含め、業界として大きな転換期であることは間違いのないところ。
 
いま、あらためて、「ぱちんこってなに?」と、問われたのかなと感じる今日この頃でございます。