年末へ向けてパチンコ島機種構成熟思のすすめ

【スマパチ×LT2.0】WEB CMが始まりました。
これは7月以降のスマパチに限った規制緩和による、言わば‘真・スマパチ/パート1’市場投入開始のお話。

LT性能の総量計算緩和(初当りからLT突入確率が高められ、また、LTに総量を寄せれば相応の破壊力を秘めた仕様が可能)、
Cタイムに関する緩和(ラムクリ時、大当たり終了時に従来は1回転のみだったC時短に加え通常時小当りからもC時短取得が可能となり、
Cタイム中の当りに関しては当り終了後Cタイムが継続し、eキョンシーの様なC時短突入⇒期待値40%の転落抽選といった
パチスロのCZ/高確状態的なゲーム性が可能)というお話ですが、
‘真・スマパチ’における緩和は“パート2”も控えているらしく、年末から来春あたりに登場してくるスマパチには注視が必要です。

特に“デカヘソ”で味をシメそうな三共系や藤商事系。三共系は新規版権のブルーロックやシンフォギア、ゴジエヴァ2等々が控えているだけに
チト面倒臭いっすな(苦笑。

さて本題。
スマパチの性能が向上してもいざ導入となるとユニットを含めお金がかかるわけでして、やはり慎重にならざるおえないところ。
大手さんの様に戦術・戦略として前進気勢というわけにはなかなかいかないのが本音。
既に10月までの新機種ラインナップは見えているわけですが、導入検討の中心は当面パチンコ機のLT搭載機種になろうかなと。

3月の初登場からお盆期間前までに25型式が市場投入され、7月末段階では表示当り1/319以上の機種は7機種でシェア率5%弱。
1/199+LTは5機種でシェア率3%弱。1/99-1/129は6機種でシェア率4%弱。スマパチを除くLT搭載機のシェア率は全体の12%程度。

8月後半戦のリング 呪いの七日間3、ドラムだ!金ドン、エウレカセブンハイエボ 2のLT搭載機種は販売予定を達成した様ですし、
9月のゴッドイーター、ルパン三世、攻殻機動隊も販売予定達成と好調。

10月のCYBORG 009 199+LT、江頭2:50inナナシー129+LTも順調な受注状況という事で“LT搭載機種”はキラーフレーズと言うのが昨今の流れ。

7月末時点でのスマパチ以外におけるLT機のシェア率は12%程度となっているわけですが、これからますます上昇していくでしょう。

初期のLT機導入に際しては分母を気にせず『LT機コーナー』とした島構成を推奨していたのですが、そろそろ分母に応じた配置が可能な機種数となってきました。

導入すれば撤去する対象機種を選定しなければならないわけですが、ここで少し数字遊びを。

ミドル以上の確率分母機は全体の60%、ライトミドル15%、ライト25%が昨今のホールにおけるおおよそのスペックバランスと想定し
基本3分類での数値比較を以下…

分母220~399までの機種の7月月間における平均OUTは10,700発。
OUT中央値は4,470発。玉単価の中央値は2.25円。玉粗利の中央値は0.4円。
OUT中央値換算での台売は10,058円。台粗は1,788円。
OUT平均値での台売は23,823円。台粗は4,208円

分母130~199までの機種の7月月間における平均OUTは12,620発。
OUT中央値は5,335発。玉単価の中央値は2.05円。玉粗利の中央値は0.37円。
OUT中央値換算での台売は10,937円。台粗は1,974円。
OUT平均値での台売は25,898円。台粗は4,791円

分母129以下の機種の7月月間における平均OUTは8,943発。
OUT中央値は6,255発。玉単価の中央値は1.59円。玉粗利の中央値は0.305円。
OUT中央値換算での台売は9,945円。台粗は1,908円。
OUT平均値換算での台売は14,637円。台粗は2,683円

平均値ではなく中央値だと思っている数字と乖離が生じてきません?分母220~399までの機種がホールの6割を占めているのですから
表出するデータは厳しいものになるのは当然至極。

せっかくですからもう少し細かく見てみましょう。

分母220~399までの機種をLT搭載7機種とそれ以外で数値比較を。
LT搭載機種の7月月間における平均OUTは13,230発。
OUT中央値は13,300発。玉単価の中央値は2.21円。玉粗利の中央値は0.41円。
OUT中央値換算での台売は29,393円。台粗は5,453円。
OUT平均での台売は29,220円。台粗は5,424円

LT非搭載機種の7月月間における平均OUTは10,500発。
OUT中央値は42,75発。玉単価の中央値は2.265円。玉粗利の中央値は0.395円。
OUT中央値換算での台売は9,683円。台粗は1,689円。
OUT平均での台売は23,334円。台粗は4,103円

分母130~199までの機種をLT搭載5機種とそれ以外で数値比較を。
LT搭載機種の7月月間における平均OUTは29,560発。
OUT中央値は13,240発。玉単価の中央値は2.15円。玉粗利の中央値は0.38円。
OUT中央値換算での台売は28,466円。台粗は5,031円。
OUT平均での台売は63,736円。台粗は12,357円

LT非搭載機種の7月月間における平均OUTは7,744発。
OUT中央値は4,840発。玉単価の中央値は2.02円。玉粗利の中央値は0.37円。
OUT中央値換算での台売は9,777円。台粗は1,791円。
OUT平均値換算での台売は15,755円。台粗は2,889円

分母129以下の機種を(PGI優駿倶楽部2HTを除く)LT搭載6機種とそれ以外で数値比較を。
LT搭載機種の7月月間における平均OUTは13,500発。
OUT中央値は12,380発。玉単価の中央値は2.0円。玉粗利の中央値は0.345円。
OUT中央値換算での台売は24,760円。台粗は4,271円。
OUT平均値換算での台売は26,265円。台粗は4,434円

LT非搭載機種の7月月間における平均OUTは8,060発。
OUT中央値は6,120発。玉単価の中央値は1.57円。玉粗利の中央値は0.3円。
OUT中央値換算での台売は9,608円。台粗は1,836円。
OUT平均値換算での台売は13,014円。台粗は2,402円

この分母区分はもう1つ数値比較を。
LT搭載機+1/110~1/129のいわゆる‘ハイパーライト’と1/100以下の機種で比較。
LT搭載機種+ハイパーライトの7月月間における平均OUTは11,090発。
OUT中央値は11,900発。玉単価の中央値は1.96円。玉粗利の中央値は0.37円。
OUT中央値換算での台売は23,324円。台粗は4,284円。
OUT平均値換算での台売は21,898円。台粗は3,794円

1/100以下の機種の7月月間における平均OUTは8,030発。
OUT中央値は6,220発。玉単価の中央値は1.54円。玉粗利の中央値は0.29円。
OUT中央値換算での台売は9,579円。台粗は1,804円。
OUT平均値換算での台売は12,396円。台粗は2,316円

文字起こしするとちょっと分かり辛いのでPDFも添付しますが、結論から言えば、
『動かない機械をいつまでも島内展示しているとますます厳しくなる』って感じの資料でございます。

中央値から見た場合、LT搭載機は勿論ですが、ハイパーライトと呼ばれる1/129を中心とした確率帯が
LT非搭載のライトミドル~ハイミドルより良い数値となっている事が見えてきます。

現在のLT搭載機以外のライト分類の中には、突破型上位ラッシュ搭載の‘ほぼほぼLT機’や“激~”や“強~”といった機種が含まれているのは御存じの通り。

PAスーパー海物語IN地中海 2 HLAは1/89+LT、P ルパン三世 13 7YR2は1/77+LTと仕様の広がりも始まり、
LT搭載機+ハイパーライトの組み合わせでの島構成は施策として有効。

やはり数字の裏付けをもとに時勢を見落とさない営業施策を展開したいものです。

ちょうど10年前。当時はバジ絆やハーデスが牽引する形でパチスロは好調。
現在と同じ様な状況でした。そんな中パチンコ150台、パチスロ130台という小さな郊外店舗の立て直しを依頼され、
パチンコ島はメイン機種にCRスーパー海物語IN沖縄3HME 1機種のボックスのみとし、
それ以外は全て1/99で構成して基本的には入替いらずとし、
少ない新台購入予算は好調のパチスロへ…という流れを作り、
目途が立って後を引き継いでもらった方は翌年ヘッドハンティングされましたw

低玉がまだ浸透していない時代でしたのでこの施策は功を奏したわけですが、
現状でもアプローチ可能な施策のヒントになればと思いつつ本稿は了と致します。