月刊シークエンス5月号 コラム 【業界羅針盤】記事

“2024年中盤戦へ向けて”

今年に入り頻発する地震は気がかりですが、一先ず4月で前半戦の区切りと言う事で、5月~8月の中盤戦を中心とした展望に本稿では触れてみたいと思います。

パチンコではLT機の動向が前半戦の見処でした。先陣を切った7機種のうち4機種が少台数ながらも再販という事実が示す通りの良好な稼働結果となっています。

同時期に稼働開始となったLT非搭載の機種との比較でも顕著な結果に。支援先には3月の第1期LT祭りには参加して頂きました。

その際、確率分母にこだわらず、散ばせないで“ラッキートリガーコーナー”として訴求して頂きました。

加えて、例えば「出玉総量」といった業界用語を一切使わないLT機の伝え方を準備しました。分母に沿って設置された店舗を拝見しましたが、
アピールという点では少々物足りなく見えました。

これからLT搭載機を導入予定であれば御参考まで。

4月初頭に第2陣であるP バイオハザードRE:2 L9YZ4、P 大工の源さん超韋駄天2 HLBも出足は好調で大工の源さんに至っては早々に再販の報。

後半戦投入のP FAIRY TAIL これが七炎竜の力だ FSA、PA ハイスクールフリート2 SBはゴールデンウィークを跨ぐ運用となる事からこちらも稼働結果が楽しみです。

元来、1/99系の機種は特図1のTYや平均TY、MYが小さいので持ち玉遊技時間が少なくなるため1日の平均OUTは分母が大きくTYの多い仕様より短くなるのですが、
これを翻しつつあるのがLT搭載機。

識者の方々からはOUTを構成する遊技人数が多い点を懸念材料とする声も聞きますが、これもLT搭載機の特徴や傾向じゃなかろうかと。

いわゆる「1万円勝負!5千円勝負!」といった遊技層がハイ・ハイミドル・突破型ミドルからLT搭載機へシフトしていると見ております。

実際、もっぱらワシがそう(笑。まぁ、ワシがそうだからってのは少々強引ですが、同時期に導入された、特にLT非搭載1/99機種の稼働下降をみていると
この傾向もありやなしやと思う次第。

今年のGW明けは少し寂しいラインナップで、且つ、LT搭載機の2機種はフレッシュなタイトルとは言い辛く、販売予定台数も塩らしい。

それだけにP GO!GO!郷~革命の5~ M4-VLTとP ゴブリンスレイヤー LTver. JVRが稼働開始か~ら~の、
ここまで様子見だった店舗も多数参加するであろう6月第二期LT祭りの稼働状況次第では
後半戦へ向けて「LT機じゃないから買わない」ってのがホール側のキラーフレーズになりそうな予感さえしております(笑

そして7月から始まるスマパチLT搭載機の稼働結果次第では「LT機じゃないから買わない」がキラーフレーズに決定付けられる事になるやも…

個人的に待望の甘海LT搭載機も7月に登場となりますが、なんと言ってもスマパチLT搭載機の先陣を切るのは花の慶次&北斗の拳の2枚看板。

今年のお盆商戦も賑やかになりそうです。

この後にもアレやコレやソレといったスマパチLT搭載機が控えていると伺っておりますが、
これをきっかけに後半戦へ向けてどこまでスマパチが普及していくのか注目しとります。

業界雀のワシ的にこれで俄然面白くなってきたのが現スマパチチャンピオンRe:ゼロから始める異世界生活 season2の稼働貢献週問題。

4月後半週増産分稼働開始から10カ月間。スマパチ界へ次々とLT搭載のチャレンジャーが名乗りを上げ挑みかかる事になるわけですが、
果たして現チャンピオンは凌ぎ続ける事ができるのか?!

注目です。

代わりまして本年中期以降の回胴模様。こちらも大都さんが主役。

本稿を入力段階ではL 押忍!番長 4 A3の稼働状況が見えないので確証はありません。L 押忍!番長 4は2万台の出荷からスタート。

ワシの使っている‘需要台数試算シート’では、少なくとも初期出荷段階で3万6千台程度の需要が見込まれるだけに枯渇感の沸く稼働開始となり
上々の滑り出しになるであろうというのが見立て。

それでも本年前半戦4カ月間で最大の出荷台数。押忍!番長ZEROが登場した2022年1月の店舗数はおよそ8,400だったのに対し、いよいよ7,000軒を切った現在の市場環境とはいえ、
L吉宗ライジングSA2でおよそ4,500軒/15,000台、Lスロット 冴えない彼女の育てかたSA3でおよそ3,500軒/7,000台、L忍魂参 ~奥義皆伝ノ章~A3でおよそ4,000軒/10,000台という販売力が大都さんにはあるわけでして、やはり番長4の2万台には“違う意味”での雲行きの怪しさを感じていたりします(苦笑。

まぁ、それはそれとして、中盤戦(GW~お盆商戦)に市場投入予定の25π機は現時点で再販込みの20機種。
顔ぶれもAタイプ~純増9枚AT機まで多士済々。

販売予定台数的に中心となりそうなのはL 真北斗無双 FSとL 戦姫絶唱シンフォギア正義の歌 jAの2機種でしょう。

サミーさん、三共さんともに一撃4,000軒以上の販売力がありますので、1軒あたりの平均設置台数は4台程度といったところに落ち着きそう。

番長4も同程度の平均設置台数が想定されるわけですが、スマスロ北斗は現在1軒あたり平均12台以上の設置状況。

平均的なお話ですが番長4、シンフォギア、北斗無双3機種と北斗で1BOXを形成という体でパチスロ島はお盆商戦突入。

およそ3万5千台以上が設置されているLスマスロバジリスク甲賀忍法帖絆2 天膳BLACK EDITION、S 甲鉄城のカバネリ ZRもそろそろ息切れ気味という流れの中でどこまで活性化してくれるのかが見処です。

中期の特記事項はと申しますと、6月には全国で5,500軒以上にて稼働中のPフィーバー機動戦士ガンダムユニコーンb、PAスーパー海物語IN沖縄5SBAを筆頭に、
8月には全国で7万台以上が稼働中のP新世紀エヴァンゲリオン15 未来への咆哮の検定切れを迎えます。

先月の寄稿の中で“戦略エヴァ15”と記しました。

大手法人さんを中心にPシン・エヴァンゲリオンXの導入と並行して低貸し島へのエヴァ15比率が上がってきているのでトレンドと記しました。

先達てMIRAIぱちんこ産業連盟で開催された若い世代のパチンコユーザーの方々によるパネルディスカッションを拝聴したのですが、
この際に、「限られた遊興費では普段は低貸し中心の遊技スタイル」と皆さんおっしゃっておりました。

綾波EVAが突き抜けるほどの状況とはならず、また、4円貸しが厳しい昨今のホール環境化に於いて、低貸し島へ主力機種を移行させる決断は難しいのは重々承知。

ただ、ワシがよくやる手法は人気機種の早期低貸し島設置。経験則上これがなかなかの良いフック(仕掛け針)に。

支援先ではエヴァ15は導入初日から1台ですが低貸し島へ設置。

ソードアート・オンラインも初日から。若いユーザーや新期の女性ユーザー獲得に貢献してくれておりますし、これらの仕掛けでOUTは2年掛けて170%上昇。

参考のため色んなホールの低貸し島を眺めてみますと構成の中心は甘海。概ねターゲットは高齢層と見て取れます。

前述した通り若いユーザーは「限られた遊興費では普段は低貸し中心の遊技スタイル」と。
パチスロは『立ち回り』とおしゃっていたのは御愛嬌。

3年間に渡り貢献してくれている稀有な機種のひとつであるエヴァ15。認定取得後はプラス3年の現役での活躍が見込める機種。

低貸しでも‘3万円勝ち’ってのも悪く無いと思いません?

パチスロも同様にカバネリは増台に伴う早期低貸し島設置で大貢献してくれております。

LT機に関してはその正体が見えなかったもので、使ってみて、訴求してみてからレスポンスと仕様特性を…の期間は個人的には完了。

P緋弾のアリア ~緋緋神降臨~LT搭載FSZを低貸し島へ早く設置したい衝動が止まりません。

低貸しで‘10万勝ち’なんて夢が見られてしまう時代ってなんだか恐ろしいとも思いつつ、本稿は了とさせて頂きます。