「業界羅針盤」月刊シークエンス12月号掲載記事

寒暖差の波が大きくて晦日を前にして未だ完全防備の冬支度とまでいかない今日この頃ですが皆さまいかがお過ごしの事でしょうか。

さて、12月号という事でもあり本稿では昨年末時点でP-WORLD加盟店舗数が6,847軒に対し11月25日現在で6,416軒となり、この1年で431軒がP-WORLDから姿を消した現実を踏まえつつ、2023年ぱちんこ業界をワシなりに振り返ってみようと思います。

1月のP大開王X 、SモモキュンソードDXを皮切りに本年12月までに導入された(される)機種はパチンコで120型式、パチスロで73型式。
2022年ではパチンコ140型式、パチスロ81型式が市場投入されています。
適合率が横ばいですから同じ様な状況にはなりますが、やはりスマスロの牽引力は6.5号機以前の型式を含む2022年状況とは中身は別物。

本年市場投入された(される)スマスロは29機種。中でも4月登場のL パチスロ北斗の拳AD XRには驚きというより敬意さえ感じます。
北斗は年内でおよそ7万台/5,400軒余の導入となるわけですが、このクラスは2020年のSアイムジャグラーEX-TP、S/甲賀忍法帖/LL以来。

当時のP-WORLD加盟店舗数は8,300軒ありましたから北斗の7万台は当時と比較すると相当な数字。
スマスロユニット導入を推し進める起爆剤となったと言えるでしょう。

現在稼働中のスマスロ25機種の中でも運用20週(5か月)時点で機械代償却できなかった(できない可能性が高い)機種も数機種ありますが、
6.5号機以前の状況は一先ず脱しつつあるというのが2023年パチスロ部門の傾向。

ちなみにですが、11月25日現在で検定期間が30日以上残っている(東京基準)パチスロ機の中で10週以上稼働している機械はSシリウスSY1前の検定機が91機種。
SシリウスSY1以降の検定機が84機種あるわけですが、
シリウス前の機種で20週償却率はおよそ26.3%に対し、
シリウス後の機種では41.7%と飛躍的に向上しています。

2023年パチンコ機の傾向というか変化としては、兎にも角にも“スマパチ”の市場投入元年。
本年内11機種が市場投入されたわけですが、スマパチ導入店としては運用20週(5か月)時点で機械代だけは償却できたe花の慶次~裂一刀両断DL2-MXで一息つき、1/319とはいえ初パチンコ化版権のeぱちんこソードアート・オンラインK12で俄かにザワつき、e Re:ゼロから始める異世界生活 season2M13のとんとお目にかかった事が無い初動に驚いてイマココ。

11月25日現在で全国に3200軒余のスマパチユニット導入店があるわけですが、12月登場のeシン・エヴァンゲリオンZでこれが増えて行くのか?
また、Re:ゼロseason2は増産されるのか?先々へ向けて業界を牽引するチカラとなって欲しいものです。

とは言え、価格の上昇を続ける機械代以外にユニット導入費用も掛るわけで、ある程度の償却のメドが立たない事にはおいそれとスマパチ・スマスロの導入へシフトしていけるかは悩みドコロ。

2024年初頭に投入予定のスマパチは11月25日時点ではeCYBORG009S7-Kの1型式のみ。
2月までの販売予定機種を眺めてみますと回胴には“L”が並んでいるものの、パチンコはほぼ甘デジ中心のラインナップ。

当然、3月から市場投入予定のラッキートリガー搭載機(以下、LT機)への開発シフトと言う事なのでしょうが、1月で最も販売予定台数の多いP とある魔術の禁書目録 2 JMZの運用結果次第ですが2月は厳しい闘いとなるかもしれません(汗。

この時期までRe:ゼロseason2の勢いが止まらず、増産となり、Typeカオルも動き、LT機がイケるとなればユニットの導入店舗数も増えていくのかなと。
業界の方向性を思えば、Re:ゼロseason2にはレンタルでは無く北斗同様の増産体制を期待したいところです。

P機はと申しますと、昨年の最多販売台数はPゴジラ対エヴァンゲリオン G細胞覚醒Lでおよそ5万5千台。
本年ではPフィーバー機動戦士ガンダムSEED Sがおよそ5万台の販売実績。

P型式へ移行してからこのクラスの販売台数は13機種あるのですが、今期は失速スピードが早かった(泣。
まぁ、5万台クラスの機械ですがなんとか20週償却は叶いそうなのでギリギリ及第点。

しかしながらゴジエヴァ同様、この5万台がこれから未導入店へ中古機として拡散していく事になるわけですし、また、当機は新枠ですからホール現場的には重用されると思います。

パチンコ機全体の傾向としては、昨年市場投入された“へそ1個”の型式数が140型式に対して80型式。
本年では120型式に対して97型式。遊タイム搭載機となると昨年の55型式に対し本年は18型式。

2020年から搭載可能となった遊タイム。2021年99型式⇒55型式⇒18型式と、数年後には「そんな機械もあったよね」となりそうな… 
ちなみにC時短搭載機は10機種ほどあるのですが、インパクトは今一つ。

個人的に今年1番のお気に入りは一般社団法人 全日本学生遊技連盟(JSPA)が開催した学生向けパチンコ・パチスロ大会。
まだ若人に見限られて無いんだなと実感。

「遊びやすさ」の定義付けって難しいと思いますが、来春のLT機から始まる新たな仕様模索の中で業界一丸となって「遊びやすいぱちんこ」を考えていければいいななどと思いつつ本稿は了とさせて頂きます。

追:償却状況の資料は弊社年会員様へ週毎に配布しているものです
 :販売台数は弊社調べ