月刊シークエンス2月号 寄稿文

「スマスロ北斗の拳発表&日工組によるスマパチリリース発表を受けて、ホールは今年のゴールデンウイーク商戦をどう考えればよいのか」

春節に入るやいなや10年に1度と言われる最強寒波到来を目前にして全国的に大きな災害等へつながらない事を祈りつつこの原稿を書き始めております。

昨年の6月から6.5号機の導入が始まり7カ月、11月からスマートパチスロが導入され早や2カ月を経過したわけですが、
ゴールデンウィーク前までに設置される6.5号機は現時点で37型式、スマスロは6型式というのが現在地となっています。

1月4週目の時点ではスマートパチスロは全国でおよそ56%の店舗に導入され、設置台数比率としては全体のおよそ7%程度。
2カ月経過時点としては現状4型式のみの運用という点を見れば相応のスピード感ではないでしょうか。

この後、L HEY!エリートサラリーマン鏡、L 革命機ヴァルヴレイヴの増産分の導入を挟み、
L 北斗の拳、L ゴブリンスレイヤーの2型式が加わってのゴールデンウィークとなります。

とりわけ現時点でも話題沸騰中なのが、過去、62万台がホール内を席捲した初代パチスロ北斗の拳を彷彿とさせる仕様で市場投入されるL 北斗の拳。
3万台を超える販売予定と併せ、ゴブリンスレイヤーが1万台の販売予定ですからこの時点で全国60%以上の店舗にスマートパチスロが導入され、
設置台数比率は10%に迫ってくると考えられます。

2021年12月と6.5号機、スマートパチスロが導入されている2022年12月の稼働上位100型式を比較してみますとOUTでは前年比118%。
稼働下位の機種を含めると103%程度の向上となりますが、何れにしろ繁忙期を迎えるにあたり機会損失を避けたいのは言うまでもありません。

本年の正月営業を迎えるにあたっての準備という事で12月号でも触れましたが、1度ならず2度までも機会を逸するとなると、
店舗格差以上に収益構造への負担が大きくなりそうです。

パチンコ機における12月の前々年と前年比は101%と微増とはなっていますが、昨今の稼働状況を眺めますと、
長らくこの場で小さくではありますが警鐘を鳴らしている通り、ヘソ1個戻しの1/319という仕様が千篇一律で飽和状態になり
遊技者の疲弊感が島内に漂ってきているのは否めないところと感じています。

こんな市場状況の最中に本年1月17日『日工組発第272号「次世代ぱちんこ遊技機 スマートパチンコの販売の御案内」』が“報道機関各位”へ送られました。

記載された販売機種は e聖闘士星矢超流星EHTA と eルパン三世ザファーストH4YZ3 の2型式。
※印では「上記2機種の他、準備の整ったメーカーから随時発売されます。」とあり、
「全国のホール様にて、令和5年4月以降、順次御利用いただけます。」とも記載されています。

さぁ!スマートパチンコの始まりです!

とは言え、昨年末にテスト設置されていた e A天才!バカボン 6 FD-T と同様、聖闘士星矢超流星、ルパン三世ザファースト 共に
‘P型式’で既にリリースされている機種となります。

CR機が登場した時は 京楽/CRフラワーショップ、西陣/CRうちどめくん、三共/CRフィーバーウィンダム、
ニューギン/CRエキサイトロイヤル、三洋/CRミラージュナイト、竹屋/CRノーザ と6機種でのスタートとなったわけですが、
初期6機種の機種名を聞いてもイマイチ導入しようと思えるか?というお話は脇に置いて、
実際にCRユニット普及を牽引したCR花満開の登場までおよそ1年の時間を要しました。

スマートパチスロについてはフォーラムの時点である程度その仕様に関するアナウンスがありましたので、ショールームで機械を拝見する時は期待感も大きく、
また、6.0号機、6.2号機による営業に行き詰っている状況に、ユニット導入可能な場合は前向きにスケジュールを組んだ結果が
既に50%超のホールへの導入という事になっているわけですが、スマートパチンコに関しては、まだその全容、内規の内容等々、
詳細がアナウンスされていない事と、先行設置されている、又は、されるP型式の流れの中で、
やはり表示は一緒で新たな仕様と言うだけでは新味に欠けるのは否めません。また、

パチンコの場合は多くの業界関係者が感じているかと思われますが、現行機種群も十分すぎる破壊力を発揮する仕様であり、
やはりスマートパチンコに期待するところは、現行機種群の流れで分母が1/349となるだけにはとどまらない、
今まで見た事も打った事も無い新しい遊技環境を提供できる、焼き直しではない新たな遊技機の登場であり、ワシも心待ちにしたいところです。

もう1点。ゴールデンウィーク前に準備・運用を確実に進めなければならない事が1月末にはアナウンスされる新たに書き換えられた「広告宣伝規制に関するガイドライン」。

この新たなガイドラインに沿って営業を進めて行く事が、遊技機の確保、ユニットの確保、“e型式”の仕様理解と同様の重要なポイントとなりそうです。

遊技機性能に関しては「緩和」は肌で感じるところですが、広告宣伝に関しても「緩和」の方向性となれば、
次はホール側がそのある意味恩恵を良く理解した上で運営に生かして行くのが今年のゴールデンウィークとなりそうです。

さぁ、スマート遊技機時代の始まりです!

何年か後に、あのときは大変だったねと笑いあえる未来へ想いを馳せ、本稿は了とさせて頂きます。