たまにはクギの話をしましょうか。

多くの業界人が目にしたと思うが、正月早々、ワシのところへも某機の右板面のわざわざプラ板で覆われた三角クギの下クギをヒン曲げた画像が送られてきた。

今や島内に於いては敵無し、ホールの看板となっている当該機種に対し、いくら掻き入れ時の営業とはいえそこまでヤラなければならない理由ってなんだ??

いや、ヤラされたのか?ヤラざる負えなかったのか?それが当たり前の事と常態化している事なのか?どういった感情、感覚、思考でヒン曲げたのか?

ワシの思うクギ調整って、いかに楽しく負けてもらうかを突き詰める修行と35年余も日がな夜がな取り組んできたのよ。

この調整担当者が、ノイローゼになるくらい数字に追い詰められての所業であるならば情状酌量の余地はあろうけども、

キレイゴトをあざ笑いながら己の評価(≒数字)のために遊技者感情なぞどこ吹く風とした所業であるのであれば、「あなた」に将来も未来も無さそうだ。

そもそも論として軽く当該機をシミュレートしてみましょ。

25個貸し/25個交換。Out30,000。B値:22.00。S値:5.340。BA値:97。客滞率 143%。

これらを前提条件としてシミュ開始。

この条件下での特賞回数は15.64回。このうち初当り回数は4.54回となり、右打ち特賞の回数は11.1回。結果、シミュレート上の玉粗利:0.2468円。

S値、B値が変わらない事を前提に、ヒン曲げてBA値:97が90になったとすると、Out30000時に粗利310.8円増。玉粗利:0.2586円へ上昇。

エラいエラい良く頑張った(棒

でだ。
BA値:97のまま(≒ヒン曲げない)、ほぼ同じ玉粗利を求めようとするならば、BYminを0.33落とすと玉粗利:0.2587円、

S値を0.025回下げると玉粗利:0.2590円。1000円スタートに置き換えるとその差は0.08回。

どのアプローチがリスクも小さく労力も少ないかは、ほんのわずかな業界経験でもわかりそうなもの。

目視で万人がわかるような‘意図的な構造変更’のリスクと労力を「あなた」は実行したという事実。

「正月だからだろうけど回らないなぁ…」は御約束としてもだ、遊技者側の3割程度が体感できたかできないかという右打ち時にまでもストレスを重ねられ、

どんな打感を持って帰路に就いたかと思うと泣ける。

くぎ確認シートの‘黒●丸☒丸’。これは、メーカー側からホール側への気遣い思いやりで黒●☒丸になっているって事を先ず認識しましょう。

黒●☒丸だと見難いでしょ?って事だそうな。で、この黒●☒丸の直径って、全メーカーで統一されているわけでは無いって事も認識しましょう。

ワシの計測でいちばん大きい黒●☒丸は…某社の6㎜。

あわせて認識していただきたいのが「算定値」。これ、「設計値」であり、保通適合したその機械の大切な数値。

取扱説明書に表記されているのがその証。

立て付けはあくまでも遊技球の落下衝撃の影響を鑑みての点検整備。

とはいえ、ワシの経験から言えば「経年劣化」では逃げ切れないのよ。

一部地域に限られた特殊例と夢々思う事無かれ。チクラれて可哀想ぅ~じゃないから。

行政は「指摘されたら困るのは知っています」と常々おっしゃるそうですが…

危機感… 薄れていませんか? もしもの時、会社はあなたを守ってくれますか?

17日のイチバンくじで 早速 回胴6.5号機が持ち込まれたとの事ですが、いよいよスマートパチンコ&パチスロ≒管理遊技機の時代へ歩みを進め始めます。

スマパチもフロントパネルは開けられるし、ビッカース硬度の変更も無いみたいだからイケるっしょwってな事思っていたら、アっという間に過去の人になりかねない。

コロナ禍の経験を生かし、常に最悪の状況を想定した上で、明日は我が身と気を引き締めて行きたいそんな2022なのです。