月間シークエンス8月号 記事

「遊タイム」搭載機登場から1年2カ月経過しての振り返り

2019年12月の解釈基準変更により、「遊タイム」を搭載した遊技機の市場投入が始まりました。「遊タイム」ってなんぞや?なんて説明はさすがにシークエンスを御覧になる方には失礼にあたると思われるので割愛。2020年4月導入開始のトップバッターはSANKYOから。言わずと知れたPF真花月2S。次いで Pリング 呪いの二日間JN、PモモキュンソードMC、P貞子3D 2 S2Bと、続々と各社からリリースと相成りました。しかしながら、緊急事態宣言発令により見事に出鼻を挫かれた感は否めなかったのは御存じの通り。それでも真花月登場以降、180型式以上(2021年7月初週時点で販売予定を含めた型式)がリリースされた中で、およそ100型式、半数以上に遊タイムが搭載されているというのがここまで。地域によっては休業を余儀なくされた暗黒の2カ月間を差っぴいて、正味1年の運用とゆーことで、個人的な導入状況を振り返りつつ今後の運用を考えてみましょうというのが今回のエントリー。
初期段階での成功例はモモキュンソードでよろしかろうかなと。199分母の1種2種混合機+遊タイム。最も特徴的だったのは、「遊タイムに突入すれば‘ほぼ必ず’大当たりする」と言う点。これは、ユーザーから「遊タイム」と目に、耳にした時の「回胴的な天井」という印象・思考をイコールで結ぶ事ができた。そして、「500回転ハマリ」は遊技経験上でも現実的であり、「その時のモードTY」は、350回転を越えたあたりからはSPリーチへ発展する度に‘逆のヒリつき’をも生むであろう事は想像に難くない。
っとゆーことで、この機械で遊タイム機を訴求するきっかけにしようとモモキュンは自信を持って導入した次第。その後の319分母950回転突入機で「遊タイム内当らずスルー」の可能性がある機械は個人的には非導入。悩んだのは P戦国乙女6 M2AZ1Y。1種2種のクセに「遊タイム内当らずスルー」率が2%チョイありやがる。でも乙女。でも、ありやがる。でも大好物の乙女…。逡巡に逡巡を重ねた結果…スルーして撃沈(泣。確か、あの時は真・牙狼と韋駄天再販に予算を割いたと記憶。で、次の成功例といえるのが藤商事からの Pとある魔術のインデックス JUA になりますかね。STor時短150なので表出される稼働データの字並びは好印象に受け取られやすいし、鳴り物入りの版権と言う事もあり、遊タイム機としての成功例とは言い切れない側面もあるわけですが、5000軒を超える設置となったわけですから遊タイム訴求という点では成功例。
インデックス後、2020年年末以降に市場投入された機械は8割方遊タイム搭載となるわけですが、実際のホール現場をこの1年牽引していたのは遊タイム非搭載の 源さん 韋駄天。また、現在猛威をふるう 牙狼 月虹 は遊タイム搭載なれど、本年4月以降に登場となった新解釈基準機(これも説明は割愛)では、319分母遊タイム非搭載ながらも超絶小当りRush系や1000回時短搭載へ舵を切りだしたというのがここまでの仕様の流れといったところでしょうか。機種選定に関しては、「遊タイム搭載」はキラーワードにはならない。なっていないのが現状でしょう。キラーワードの変遷というより射幸心の方向性としては、‘MY重視’から‘スピード感重視’へ。韋駄天の登場により右打ちワッショイ時、液晶にストップウォッチを表示する機械が増えたこと増えたこと(笑。ココに ゴルゴ13 疾風ver. や 牙狼 月虹 のスピード感+重量級T1Y機が彩りを添える島構成の今日この頃。と、ここまで書いてきて‘海物語’の文字を入力していないのに気が付きました。本来であれば P海物語 E(大海物語4SP)による遊タイムの完全訴求が成されていてもおかしくない。ALL1400発+時短100or120の確変機にして遊タイム搭載の海。今日の稼働の基軸になっていてもまったく不思議でもなんでもない仕様。しかしながら遊タイム登場から1年経過の後、直近に市場投入された 沖縄5 は遊タイム非搭載という三洋の判断をどう受け止めるか?牙狼 月虹 は、今は(言い方は微妙ですが)「天井上等!」と立ち向かってくれているユーザーさんに支えて頂いての高稼働ですが、やはり、319分母の遊タイム搭載機は慎重に導入判断しなきゃならんなと考える次第。同時に、スピード+高継続の319分母+遊タイムと、この1年のトレンドを詰め込んだ Pデビルマン 疾風 へのユーザーレスポンスからは目が離せないなと。
その遊技者側の立ち回りにも変化が出てきました。1種2種/右打ち終了後時短無しが主流となってきているため、回胴6号機(意味合いは若干違えど)同様に、当然のことながらいわゆる「ゼロヤメ」が増えているのが一つ。ラムクリを極力しない堅気なホールさんにはいわゆる「閉店くん」がマメに出現するようになってきたのも一つ。「ゼロやめ」誘発仕様の設置シェア増加もコロナ禍による影響もあるでしょうが、一人あたりの遊技時間が短くなってきている遠因として頭に入れておきたいところです。‘閉店くん’の扱いも意外に厄介(苦笑。回胴のラムクリ高確狙いのカニさん共々、‘閉店くん’はそのまま‘開店くん’にもなるだけに、朝イチの入客でいるとウザいがいないと淋しい(苦々笑。まぁ、このあたりは折り込み済みで対応していかなければならないわけですが、やり方次第では集客につなげられる部分でもありそうですので個人的な引き続きの研究課題。
まだしばらくはパチンコ機に頼らなければならないだけに、より一層の仕様理解と丁寧な商品(遊技機環境)提供を考えていきたいと思います。

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