喫緊の課題となりましたので、パチンコ遊技機にしぼって書いていこうと思います。
確認事項として、全日遊連は、
「新基準遊技機（320内規機）に該当しない遊技機を、平成28年12月1日までに各ホール設置台数の30％以下とし、さらに、翌29年12月1日までにこれを20％以下とする」
目標の数値を定めました。
「守らなかった時の罰則は？」といった議論はおいといて、
コレに、新基準遊技機に該当しない遊技機の販売は本年１０月３１日の開店分を以て終了となると、ひとまずコレが大枠。
メーカーとしては、１０月３１日までに納品出荷不可能なタイムライン、すなわち、８月に入ってからは新基準機の持込みにシフトしていました。
ここで問題視されたのが「検査時と営業時の整合性」。
『役物比率』というものがありまして、１０時間の試射試験において、いわゆる当り以外の出玉（＝いわゆるベース値）を４０％担保せねばならず、前回のエントリーではこれを仮に５０としましたが、１００発の発射球に対して最低でもベース４０を担保するとき、ヘソ賞球３個：一般入賞口賞球１０個の遊技機規格の場合、通常営業時に１分間／６．０回のＳ値での運用を仮定するとき、ヘソでのベース＝１８％。
４０－１８＝２２％を一般入賞口／１分間で担保しようとするわけですから、一般入賞口賞球が１０個の規格にしてＢＹmin＝２．２以上という数値が必要となってきます。
この時、なぜ「～以上」としたかというと、釘が関与しますから、すなわち確率に左右されることになりますので、当然、これ以上の状態で検査へ望むことになります。
しかしながら、これでは規格ギリギリになりますから、ちょっとでもいわゆる当りでの出玉が多くなると不適合に。それでも、「連チャンしてナンボの機械じゃなきゃ売れないじゃーん♪」じゃぁ！ってことで、アタッカーへの入賞個数やＢＡ値をどっかのバカ店以上に削り込み、簡単に当ってしまうと不適合ですからスタートへの入賞個数も極限まで絞り込み検査へ持ち込み続けた結果ｲﾏｺｺ…。
ホール運用と検査時の整合性なんて考えることなく遊技機は開発し続けられていたってことでございます。
ここに至り、全日は日工組に対し、なんと、「現状設置されている遊技機は全て違法機なのだから全て撤去が本来は望ましいわけだが、となるならばその補償、保証を！」といった、正論という名の自爆テロを敢行するわけです（いわゆる高額下取り問題）。
日工組は行政からも‘二項取り消し’をチラつかされていますから、当然、行政と諸々の調整に入ります。
そんな中、ロトなんちゃらや神撃なんちゃらのよーな、内規なんてカンケーネー的な機械のリリースもあったものですからさぁたいへん…
ここに日電協との調整がひと段落した行政側の頭脳とも呼ぶべき斉藤補佐が降臨した結果、【「２５％」＆「６５％以下」】が追加され、メーカーはゲージから仕様から見直しをするために全て持込み直しで現在に至ると…
っとゆーことで、１１月、１２月の機械は、空白の８月’までに適合している新基準に準ずる仕様のエウレカアネモネver.やソルジャーの様な「小当りで出玉を増やす仕様」、もしくは、焼き直しの甘デジか、役物比率を気にしなくて良いいわゆる羽根物タイプか、‘空白の８月’までに適合した新基準対応機といったところになりますよと。
中には、ジェイビー／ＣＲ Ｊ－ＲＵＳＨ３のＨＳＪは１０月３０日までですが、ＲＳＪは１１月以降も売れるといったケースもありますが、なんにしろ新機種空白期間となります。
単純に考えますと、機械が少ないわけですから、中古価格は高騰することになるのかなと。
もともと、３２０内規へ移行した途端にスペックダウンは顕著となりますから、これを併せ考えても中古相場は異常な方向へ向かうであろうことは容易に想像できる。
東京都の場合は、これらの業界環境に加え、非等価へシフトすることに。2割以上遊技機性能を抑えた状態で現状の営業を保持しようとしつつ、来年末までに現行仕様機を３０％まで縮小させようとするわけですから、相当な覚悟と周到な準備が必要となります。
どういう事かと言うと、
換金下げる→玉単価下がる（下げる）
遊技機性能下がる→玉単価下がる
通常ベースが上がる→玉単価下がる
MAX機の設置シェア下げる→遊技単価下がる
⇒粗利どうなる？？？？
考えれば簡単なロジックですわな…
玉単価が下がった分、遊技時間＝ＯＵＴ総量が増え、玉粗利が下がった分を稼働で補う流れが理想なのですが、この理想論が現実的なのか？は、日々のホール現場を見ていれば、なかなか一朝一夕にはいかないことくらい火を見るくらい明らか…（泣
考え得る対応、対処。
●分間スタート回数の概念から、１０００円スタート回数への脳の切り替え
●客単価
●継続率より特賞回数
●営業計画の在り方
●新機種枯渇とはいえ、それこそ無用の高額中古に注意
次回エントリーではこのあたりを中心に。