6月13日

6月11日の日遊協総会。

知人の方々が気を揉むワシを見ていていたたまれなくなったのか、御配慮くださいまして、無事、会場へ潜入し、直に行政講和を拝聴してまいりました(笑

行政講和全文書き写しは12ページにも及びますのでご勘弁いただくとして、骨子は以下。
① 射幸性抑制に向けた取り組みについて
② のめり込み対策について
③ 賞品に関する問題について
④ 遊技機の不正改造の絶無について
⑤ 遊技くぎの問題について
⑥ 遊技機の設置や部品変更に伴う適正な手続きの徹底と管理体制の構築について
⑦ 広告・宣伝等の健全化について
⑧ ホールにおける置き引き対策について

骨子と、その内容の基本自体は年頭の行政講和と変わりありませんでしたが、より突っ込んだ表現となったものもいくつかありました。
ここ数日、業界がてんやわんやしている「取扱い説明書」については、6月5日に生活環境課内部通達にて、【検査時に取扱い説明書の有無を確認する】といった内容の項目が検査手順のガイドラインに追加されているとのことです。
発給に1部5千円以上するものですし、ルール上は必須項目でありながら、盲点というか、あまり意識付けされていなかった部分だったので、正直、面食らった部分は否めませんが、
「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」の中に、
第十一条の二
検定を受けた型式に属する遊技機を販売し、又は貸し付けるときは、当該遊技機には、第七条第二項第六号ホの取扱説明書と同一内容の取扱説明書を添付しなければならない。
という一文がありますので、これに準じ、粛々と…といったところです。

さて、今回の行政講和の上記8項目の中でも、先んじて打ち上げられた福井県警の焼夷弾に照らされる、⑤の「遊技くぎの問題」。

以下、講和原文より部分抜粋

「次に、遊技くぎの問題についてお話します。
くぎを曲げるなどして検定や認定を受けた遊技機と異なる遊技性能を創出することについては、悪質な不正改造事案であるのは御承知のとおりですが、依然として同種事案の発生に歯止めがかからない状況にあります。
 特に、現在ぱちんこ遊技機市場の大半を占めるデジパチについては、大当たり抽選が作動する中央始動口のみを入賞させるよう、両脇その他の一般入賞口に玉が入らない仕様に改造するくぎ曲げ行為が懸念される状況にあります。
 具体的には、現在市場に出回っているぱちんこ遊技機について、検定を取得した時の設計値によれば、一般入賞口に入る玉数は、10分間に数十個、1時間に数百個がコンスタントに入る性能となっておりますが、この性能を有する遊技機の一般入賞口に玉がほとんど入らなくなっているとすれば、極端に性能が改変させられた遊技機が営業の用に供されていることとなり、異常な事態であると言わざるを得ません。
 そのような状況を改善すべく、本年6月から、推進機構の検査活動としてくぎに関する遊技機性能調査を実施していただくこととなったのは、先月通知したとおりであります。
 このくぎの問題については、曲げれば不正改造というだけの単純な問題ではなく、遊技性能、すなわち遊技機の射幸性の適正管理を侵害するというぱちんこ営業の規則の根幹を揺るがす問題であることを強調しておきたいと思います。
 御承知のとおり、くぎは遊技機の性能に直結する重要な部品であるため、くぎの角度や方向等を変更することは検定を受けた型式の性能を改変することにほかなりませんが、過度に偶然性に偏った遊技性能等、著しく射幸心をそそるおそれのある遊技機として営業の用に供していることが認められれば、風営適正化法第20条第1項違反として、行政処分の対象となります。この違反は、当庁で定める量定基準では営業停止の基準期間につき3月相当として、非常に重い処分となっております。また、仮に、メーカーがこのような著しく射幸心をそそるおそれのある性能を有した遊技機を、検定を受けた型式に属する遊技機として販売したり、不正の手段により検定を受けたり、遊技機取扱説明書の内容が正しく記載されていないことが判明した場合は、当該検定が取消されるとともに、当該メーカーはこの先5年間、検定を受ける資格を失うこととなります。このように、遊技機の射幸性の適正管理を侵害する違反が非常に厳しい理由は、先ほど申し上げたとおり、風営適正化法においてぱちんこ営業を規制する上で、射幸性の適正管理が制度の根幹の一つであるからにほかなりません。
 また、冒頭、射幸性の抑制の重要性を申し上げましたが、これを実行していただくための大前提は、当然のことながら、射幸性が適正に管理されていることであります。射幸性の低い遊技機の開発・普及への取組をいくら強調してみたところで、遊技客に遊技サービスが提供される時点で不正に性能が改変されているのであれば、射幸性の抑制は有名無実となります。射幸性の適正管理なくして、射幸性のさらなる抑制なし、であります。
 貴協会におかれましては、くぎの問題が、不正改造事案であるばかりでなく、ぱちんこ営業における射幸性の適正管理を侵害するという制度の感官を害する事態であるとの認識に改めていただき、貴協会が業界横断的組織であるという立場から、くぎに関する健全化対策を業界を挙げた取組として、率先して推進していただきたいと思います。目指すべきは、検定を受けた型式と同じ遊技性能を有する遊技機が全国ホールの営業の用に供されることでありますが、その実現に向け、本年6月から開始された推進機構の遊技機性能調査をきっかけに、必要があればその結果も利用しながら、ホール団体としてやるべきことは何か、また、メーカー団体、販売業者団体としてやるべきことは何か、貴協会が是非ともリードしていただき、改善に向けた取組を早急に検討・実行していただきたいと思います。」

以下、略…

これまでのエントリーに書き込んできましたが、様子を見ている場合ではなく、まず、出荷されてきた状態から、「遊技性能を損ねることがわかっていながら、意図的に調整した部分」があれば、早く自浄努力しましょう。
としか、現時点では、ワシからは言えないのですが…

この「くぎの問題」の講和の中で、一つだけ注意が必要な文言。それは…

『風営適正化法第20条第1項違反』

これ、いわゆる爆裂機問題、社会的不適合機の時の違反事由。
あまり行間は読まないで、そのままを解釈したほうが、こうゆう時はよいのですが、
これ、この違反・罰則を持ち出してきたということは、検定取り消し⇔強制撤去という対処を厭わないという行政の宣言と判断するしかない(汗

今回の第26回日総会の場で、日工組、日電協の日遊協加盟が正式に認められました。日遊協にメーカー団体が加わることで、まさに業界横断的な組織となったわけですが、その場で、この発言は、相当厳しい(大汗

抜本的な遊技機規則の改正が迫られることになるのでしょうか…

落としどころがどこになるのか、現時点ではまったくヨメナイ(滝汗

という、報告で、今回のエントリーの巻。