フォロワーシップ(Followership)
【人事労務用語辞典】によると、

上司のリーダーシップを補完する概念として、部下(フォロワー)が自主的な判断や行動で上司を支え、

組織における成果の最大化をはかることを『フォロワーシップ』といいます。


つまり、チームや組織などにおいて、構成員としてリーダーに従う者に求められる資質や行動原則のことだといえます。

『リーダーシップ』が上司力だとしたら、『フォロワーシップ』は部下力ともいえるでしょう。

しかし多くの場合、『フォロワーシップ』のような考え方を持っている部下は少ないといえます。

しかしながら、多くの方は中間管理職なので、上司でもありながら部下でもあるという立ち位置にある訳です。

だとするならば、『リーダーシップ』と同じように『フォロワーシップ』も大切な考え方になるはずです。



ここで、どうしてフォロワーシップという考え方が出てこないばかりか、お酒を飲みながら文句ばかりになるのかを考えてみたいと思います。

まず、上司に対して部下の視線は厳しいということがあるでしょう。

それは自分の上司である以上、完璧でなければ納得できないという思いが心に有るからです。

しかし同じ人間ですから、完璧を求めたところでムリな相談なのは分かっていることではないでしょうか。

上司を批判していても何も生まれては来ません。

しかし上司をフォローすることによって、状況を変えることは可能です。



人間には、他人の短所を見つけやすく、長所を見つけにくいという特徴があります。

まずは、自分が人間であり、意識しない限りは相手の良いところは見えないということを強く認識することです。

相手の長所が見えてくれば、この上司をどのようにフォローしようかと考えることが可能となります。

人間は相手の不信感や攻撃心を感じ取るものです。

心では批判していて、表面的にフォローしようとしても、そんな関係性はうまくいきません。



もうひとつ、上司をフォローして仕事がうまくいった場合において、その成功が上司のものだとしても、誰かは必ず見ています。

つまり、陰で成功に導いた人間が誰であるのかを人は分かっているということです。

上司が有能である確率は3割程度といわれていますから、この考え方はとても重要です。