昨日、警察庁と一部のメーカーによる会合のなかで、パチスロの型式試験について
警察庁より通達があったことが、パチスロメーカー関係者の話で明らかになった。
9月16日の保通協申請持ち込み分から、出玉試験の下限(出率55%)試験を、
ずっと左打ち(順押し)にしてナビも無視する試験にすると警察庁から話があったようだ。
同関係者によると、「結果的に、現行AT機、ART機(ボーナス非搭載や、ボーナスが
主でない機種)は、実質計算が成り立たたなくなるため、試験が通らない。通常から
1000円あたりのゲーム数を45ゲームぐらいまで上げないと、下限規制をクリアできない」という。
現在、主流の仕様が今後は販売できなくなるだけに、パチスロ市場に与える影響は甚大になること必至だ。
-以上転載終わり-
読んで字の通りなのですが、簡潔に書くと現行のような1000円30G程度のゲーム数のAT・ART機は適合
しない、ということです。
簡単に関係ある型式試験の内容を書きますが、興味のない方は特に読む必要はないです(*´∇`*)
現行の回胴の型式試験では、短(400G)・中(6000G)・長(17500G)時間の試射試験、シミュレーション試験を
設定ごと、BET枚数毎に行っています(パチンコは長時間はない)。
ここでは主に役比と出率を試験しています。短・中時間の出率に下限は存在せず上限がそれぞれ300%・
150%、そして長時間は下限があり55%~120%が適合範囲となっています。
シミュレーション試験は、内部成立した役を100%入賞させて役比・出率が適合範囲か調べる試験です。
同時成立する小役もあるので、何を優先して入賞させるかは、一番打ち手に有利となる小役を取得する
という建前になっています。今回、これに変更はありません。
変更するのは試射試験の方です。従来は一般的に市場で遊技しているような方法で試験をします。
例えばナビが出現した場合はナビ通りに消化する、といった具合です。
異なるのは、基本目押しはしない、ということです。ですから小役の取りこぼしも普通に起こります。
変更があった点は、常に押し順を左から順に止める打ち方にする、ということです。
ATやART中のナビもガン無視するため、小役が奪取できないどころか、ART機の場合、RT状態が終了
することもあります。
これのなにが問題かというと、AT・ART中に正規の払い出しを得られないため、上限出率を超えること
はほぼない、と言えますが、逆にAT・ARTでの払い出しが得られず、更にAT・ARTにほぼ滞在出来ない
(当選してもナビガン無視のため)ため、ほぼずっと通常時と同様の状態で試験をしていることになります。
ということは通常時(左打ち遊技で)の出率が最低55%なければ適合しないことになります。
ちなみにリプレイは小役ではないので、ゲーム数は進行しますがリプレイの成立したゲームでの
OUT枚数は0と換算され、リプレイにより開始したゲームはIN枚数が0と換算されます。
つまりりプレイ以外の枚数が発生する小役で出率55%を実現しなければなりません。
現行の1枚小役だけでは確実に最低出率を超えることは不可能という事です。
ただ、ART機に関してはリプレイ確率は既定の1/7.3程度なので、多少払い出しのある小役を増やせば
何とかクリアできるかもしれません。
AT機に関しては、すでにRT状態になっており、リプレイ確率が1/2~1/3の間なので、それ以外の
払い出しのある小役で出率55%を実現するには、1000円当たりのゲーム数を飛躍的に高くしないと
いけないことになります。
これ以外の試験方法の変更がなければ、実質上限出率を調べる試験が無くなるため、下限さえ超え
無ければ何でもOKとなる気がするのですが(*´∇`*)
千円60回とかなるのであれば、初当りをその分遠くするなど、かわりに差玉性能はアップ出来るため
このままではいかが?と思うのですがw
まあ、現在の情報からだけの考察ではあります。
※役比=役物比率とは、パチスロの場合、総払い出しのうちボーナスで払い出される割合を6割に収めなさい
、ということです。つまり総払い出しのうち通常で4割は払い出させなさい、ってことです。通常のコイン持ちに
言及する内容です。
ちなみに2種BB(チャレンジボーナスとか言われてるやつ。いわゆるCT)が搭載されていれば、ボーナス
での払い出しを7割に収めなさい、となります。