月刊シークエンス9月号 業界羅針盤 コラムより

「年末商戦へ向けてのよもやま話」

地震、雷、火事、大風。自然災害が発生しやすい国土に産まれ、頭の中ではわかっていても急場の際にどこまで冷静でいられることか…
この度の災害に対し、心よりお見舞い申しあげますとともに、一日も早い復興をお祈りいたします。
おはこんばんちわ石川です。

当業界にあっても青天霹靂。
豊丸産業がぱちんこ事業66年の歴史に終止符を打つの報。幾度となく本社へ足を運ばせていただきましたし、
また、各部署の皆さんとも長く懇意にさせていただいていただけに奥村、西陣とは別の感傷に浸っております。

ナナシー、ピカイチ、餃子にデラマイッタ。ミラクルチャンス、アメドリ、ドンスペ… 
開発段階からその輪に混ぜていただいた思い出の機械も数知れず。
「なるほど!」と思わせてくれる機械を数多く提供してくれていただけに残念至極。
厳しい業界状況の中にあって放り出された現職の方々の今後のご活躍を祈らずにはいられません。

と、まだ蝉の声がけたたましくもある日々にあって、すわ12月年末商戦の機械のご案内が。

リリースサイクルのスピードは加速の一途。「販売予定は●▲◆台です」とかではなく、いっそ受注販売にしてくれた方がよろしかろうかと思ったり。

上場会社であれば販売スケジュールは大切な事なのでしょうが、非上場でありながらの大御所メーカーがと思うと「なんだかなぁ」というのが正直なところ。

何の話?と、申しますれば三洋大海系の件。
12月5日納期にてP 大海物語スペシャル 5 ALTA2、e 大海物語5スペシャルLTD、P 大海物語4スペシャルプラスRCAの3型式をリリースしたのが7月半ば。
案件締めが8月初頭。このクソ暑い中はや年末商戦のはじまりです。先だって、石川県、熊本県では相当のキャンセルが発生したというのに。
4か月も先のお店の事情、状況がどーなっていることやら。

追随したのがe 花の慶次~雲のかなたに H。回胴ではS マイジャグラー Ⅵ KKが巻き起こすカオスの中、L ゼーガペイン ETRが早々にラインナップ。

ここにL 魔女と野獣 RV、L /バジリスク Ⅳ XBあたりが中心となって正月営業突入の構え。

典膳を彷彿とさせる年末商戦バジリスクの動きにビビりつつ、一先ずここで直近海系の系譜を振り返ってみます。

2020年リリースのP大海物語4スペシャルEの初期導入店舗率は79.10%でした。
同年初期導入店舗率では最上位。

翌2021年リリースのPスーパー海物語 IN 沖縄5LTV 75.2%。これも導入率では同年最上位。

翌2022年リリースはPスーパー海物語IN沖縄5YTC。初期導入店舗率は62.1%。
本年初期導入店舗率TOPはPゴジラ対エヴァンゲリオン G細胞覚醒Lで81.8%。

翌2023年リリ-スがP 大海物語5 MTE2。初期導入店舗率は 55.8%。
本年初期導入店舗率最上位はPフィーバー機動戦士ガンダムSEED Sで88.7%。

翌2024年。e大海物語5スペシャルELTA4では3.9%、P大海物語5スペシャルALTAで32.7%。
本年最上位はP魔法少女まどか☆マギカ3LM3の74.3%。

翌2025年リリースはPスーパー海物語IN沖縄6LTP。初期導入店舗率は49.22%。
最上位はe新世紀エヴァンゲリオン17 はじまりの記憶Rで80.07%。

本年2026年8月期までの初期導入店舗率最上位機種はeフィーバー機動戦士ガンダムSEED2Aの69.7%。

初期導入店舗率≒購買力(購入意欲)と見たとき、初期導入店舗最上位率の下降は言わずもがなですが、海系の購買力低下が顕著。

時代の流れが見て取れます。

本年12月リリース型式に関しては「認定切れ」からの鞍替え導入を推奨しているわけですが、はてさて、どこまで市場が靡くのか。

ちなみに2020年P大海物語4スペシャルEの本体定価は¥469,900。
そして2026年e 大海物語5スペシャルLTDに至ってはスマートハンドルとは言え¥599,900 !!

このたった6年の間にいったい何があったのかぁ~?!と叫びたくなる、聞きたくなる。

店舗数の減少=購買力の低下=販売台数の低下。これを補うべく機械代を値上げし、それでも買えるところだけ買えばいいというスタンスが垣間見える。

試験費用、開発費用、会社運営etc.etc.1台当たりへの負荷の高まりは言わずと知れたところではありますが、まぁそれにしても…

PH型式の価格がボチボチ出そろってきた今日この頃。SANKYOレンンタルプラン以外は今のところ廉価での市場供給とはいかないようです。

そういえば、前月号に「ハカマへの入賞は脇から7割云々」と記しましたが、
PH羽根モノ バスタードRは風車上のブロックとハカマ左のヨロイの配置、風車上~風車~ハカマ誘導への間隔が微妙な距離間のため、
風車から風車誘導へのオーソドックスな入賞経路が主になり、また、風車左へ逃がし難い構成上、
中央2⃣チャッカーへの集拾率が高くなるゲージ構成である点を記しておきます。

閑話休題。

ことパチンコ機に関してその強引な償却への過程はホール側の姿勢が全面的に悪いとユーザーに感じられている昨今、
また、ある意味、認定機、みなし機のおかげで存命している多くのホールは無きものと捉えるような方向性はいかがなものかと老婆心にて思うところ。

ここ数週SNS上で話題になっている京楽.のフェアぱちんこPROJECT第1弾、 eソードアート・オンライン アリシゼーション YKJ11 。

スマパチ史上最上位と思えるユーザー稼働支持での発進となっているわけですが、ホール視点では痛し痒しの側面も。

構造上、スタート値、BA値、T1Y値へのアプローチは不可。

夜空においては、且つ、スタートアプローチも困難であり、且つ、設定は1段階のみ。

朝イチ通電後は野となれ山となれ。遊技者にとにかく玉を飛ばしてもらわないと商売にならない玉利とのにらめっこ。

個人的にパチンコ稼働の凋落は右板面の装置化に因ありと考えているのですが、本機は板面装置化の集大成といったところ(苦笑。

今後も、各社からいわゆる‘コテスタ’の市場投入が控え、幾度となくこの場で触れている「パチンコ機の回胴化」へ歩を進めるは時代の潮流。

豊丸産業の撤退はこのあたりへのアンチテーゼと見るのはあながち穿ちすぎでも無さそうな…。

まぁ、どのような形にでもパチンコが百古不磨であることを願わずにはおられません。

それにしても面白いものです。

フェアスタ、コテスタでは手足を押さえつけ、片やハネモノには腕をみせろと暗に促し。

燕雀安くんぞ鴻鵠の志を知らんや。

進む先を見失わないようにが羅針盤。

良い新年を迎えられますようにと真夏の8月に首をかしげながら本稿は了といたします。