「お盆の準備は例年三共と共に…と思っていたら」
気象庁から発せられた3カ月予報を見るに、今年の夏も暑くなりそうだなと思っていたら5月にして気温30度を超えた東京都内でパソコンへ向かっております石川です。
本稿ではゴールデンウィークの振り返りとお盆商戦を眺めてみようかなと。
お盆期間突入前夜と申しますと、2021年はPフィーバー機動戦士ガンダムユニコーン b、
2022年PフィーバーからくりサーカスV、
2023年 P フィーバー機動戦士ガンダムSEED S、
2024年 P&e フィーバー機動戦士ガンダムユニコーン 2と、ここ数年のお盆期間前には三共から2万台以上の販売目標機種が欠かさず市場投入されてきましたが、
今年のお盆前における2万台以上の販売予定機種はe 牙狼 12 XX-MJ @SANSEI R&D のみ。
その三共からはライト系3型式のみと少しばかり寂しい環境での繁忙期前夜。
回胴に関しては適合~検定~即販売という流れのためお繁忙期を狙ってビッグネームの市場投入とは中々行かないのですが、今年も例年同様の流れ。
とは言え、6月から導入の始まるBT機を9型式携えてのお盆期間突入はなかなか興味深いところ。
導入店は“#PR”を展開しがいがあるのかなと。
ゴールデンウィーク突入前での今年のパチンコ目玉機種はe 東京喰種 W。昨年がP 牙狼11-冴島大牙- XX-MU、
一昨年にはスマパチの初動開始だったわけですが、回胴は2023年L 北斗の拳AD XR、2024年L 押忍!番長 4 A3、
本年ではL / スマスロマギアレコード /RN 、L /ヨシムネ S/SC2等々話題機種をラインナップした状況でゴールデンウィーク期間を迎えています。
今年のお盆期間は最大9連休が予想され、GW期間の様な飛び石連休よりは見立て通りの連休期間となりそうです。
‘巣籠りGW’とメディア等での事前の予想では言われてはいましたが新幹線の利用状況は概ね前年比100%を超え、
飛行機でも国内線・国際線共に前年を上回る利用状況。
そんなこんなの当業界の稼働状況はと申しますと前年比パチンコ微減、回胴微増という結果に。
昨年と本年の遊技機環境を比較してみますと、パチンコ機では1/150~1/199帯(ライトミドル帯)の設置比率が8.4%上昇し、
1/200以下の分母を持つアッパーミドル帯が7.7%縮小してGW期間へ突入しています。
これはLT搭載機の普及が要因。確率分母における設置シェアという見立てで言えば射幸性の抑制という大義はこの1年で順調に推移している事となります。
ただ、ライトミドル帯の設置比率が増えているにも関わらず稼働向上に結び付いていない点は憂慮したいところ。
設置比率を下げたとはいえアッパーミドルは60%を占めておりホール運営の中心である事は変わらず、
今後のLT3.0+の結果次第ではあるものの年末へ向けて設置比率の巻き戻しが起こる可能性も。
また、全ての確率帯に於いて運用玉単価が前年同月比で上がってきている点にも注意が必要ではなかろうかと。
4円運用の設置機種全体における平均玉単価を抑えようという思考は様々な遊技層へのアプローチを模索する上ではフック(針)としてあってよいのかなと。
低貸しがあるから…ってのとは少しばかり切り口が違うお話。
前号でも触れましたがいわゆるハネモノを含め1/99を中心とする甘デジ・ライト帯の充実という施策も、
LT3.0+が射幸性や短時間遊技層へ振ってきているだけに受け皿としてという意味合いを込めて頭に入れておきたい施策の一つ。
しかしながら前年同月比でライト帯の玉単価は105%に上昇し、設置比率は2%程度の減少となっています。
ライト帯におけるLT搭載機が増えているにもかかわらず。そんな中、豊丸の超甘という新ジャンルへの挑戦、
三共はPA フィーバー機動戦士ガンダムユニコーン 2 ARで久々のヘソ賞球3個を投入と、ライト帯にも動きが出てきているのは興味深いところ。
甘デジの玉単価が2円ってのは昭和の時代から業界に身を置くものとしてはやはり違和感を感じますもの…
増客、集客、新規客の開拓はなかなか一筋縄ではいかないものの、残存遊技者の来店日数を1日でも増やすというテーマであればこれらの機種ラインナップやバランスを含めて色々な取り組みや思考が可能。と、日々、支援先のスタッフへお話させて頂いております。
閑話休題。
回胴ではスマスロの設置比率(30πを除く)が、前年44%から57%へ引き上がってのゴールデンウィーク商戦突入となりました。
S型式のAT機比率は10%を切り、全体の機械能力が底上げされている中で前年比微増は良くも悪くも停滞期の証し。
それでも機械力向上で低貸し島の稼働底上げは顕著となっています。
今年のお盆期間突入前夜には残念ながら数万台規模の販売予定機種はありませんが、
BT機による新風と9月から始まるアイムジャグラーの認定切れに伴う差し替え入れ替えによる全国的なアクションで活性化が見込めるというのが今後の流れ。
とは思うのですが、BT機も多くが1ゲームとは言え‘目押しを伴う’遊技性が遊技層を選びそうですし、閉店時間へ向かって夢を見るならヨシムネでいいわけで…
また、このアイム認定切れをきっかけに更なる店舗数の減少も…
現在、東京都内にアイムはおよそ5600台、全国で10万台ほどが設置されていますが、S ネオアイムジャグラー EX-KKの供給予定台数は7万台との事。
加えて、来年2026年に認定期間を終えるSマイジャグラーVKDは現在およそ6700台が東京都内に設置中。
全国では7万台以上が絶賛稼働中ですから、2年に渡り大型入れ替えが控えているというのが既定路線。
ネオアイムはユニット費用を要さないS型式というのが救いではあるものの、スマートユニット、新紙幣対応、ジャグラー問題とまだまだ体力を削られ続ける事に。
現在、P-world上でスマスロ導入率100%の地域は石川県、福井県、京都府、徳島県。導入率の最も低い地域は和歌山県。
5月末時点でのスマパチ未導入店舗は全体の24%ほど。スマスロ未導入は6%ほど。この6%を機構の登録店舗数に絡めるとおよそ400軒が…
9月から始まるネオアイム導入以降の業界模様からは目が離せない業界雀でございます。
あんまり良いお話を書く事ができない本稿ではありましたが、初夏の朗報を待ちわびつつ了とさせて頂きます。