早いもので2024年も残す所あと僅かとなり、今年も2024年を振り返りつつ2025年の展望を本記事テーマ【ゆく年、くる年】として綴って行きたいと思う。
2024年の遊技機事情については、パチンコは今年の3月に内規緩和の目玉となる【ラッキートリガー】搭載機のリリースが開始された訳だが、スロットのL機とは異なり、出玉性能に大きく関わる内規緩和にも関わらずP機も対象とし、更なる出玉性能向上が見込めるLT2.0以降の緩和を管理遊技機以上と定めた。これによりパチンコはハイミドル以下でない限りは余程の事がない限り、管理遊技機化する必要がなくなる可能性があり、スロットの管理遊技機化をする必要がないとされているA&RTタイプ比率約30%に対して、パチンコは約50%もの分野が管理遊技機化の必要がない状況になっているとも言える。そして、パチンコはスロットとは異なり、規則改正後早々に緩和が行われていた為に元々射幸性が低い訳ではなかったので、射幸性を上げる方向での管理遊技機化を進めるには無理がある様にも感じる。現にLTがリリースされたからと言って、パチンコ業績自体は売上・粗利こそ102%と向上しているがアウト自体はほぼ前年と変わらない程度の推移となっている。
スロットは緩和のない状況ではあったものの、高実績機種のリリースと広告緩和が相まって前年を大きく上回る実績となったが、高単価機が多くなったせいか長期貢献機種は前年比較では大きく下回る機種数となってしまった。その為に良くも悪くも実績機の増産が年間販売台数の10%以上を占めた結果となった。市場としては有利区間の仕様上にて5号機以前とは異なり“勝額>勝率”の機種ばかりとなっており、更にほぼ情報戦となっているスロット市場ではユーザー収支の二極化が懸念され、内規緩和の方針とされていたコンプリート上限を更に抑える事と引き換えに有利区間を撤廃すると言うのを推し進めていか行かなければ単価をバランスよく調整する事も困難となる。実際にバランスの良い単価帯とされている機種の多くが“冷遇状態”の存在が噂されるような無理をした仕様になっており、内部差枚による抽選状態の変化などの情報戦もパチンコ本来の“気軽に楽しめる余暇産業”とは言い難い状況は新規ユーザーの参入には弊害となっているのは言うまでもないだろう。
とは言え、2024年のユーザー数は2023年の過去最低値から2020年のコロナ以降では最高値となる842万人となった。そんな結果とは遊技機業界としては裏腹に遊技機の販売実績はパチンコが2023年125タイトル97万台に対して2024年は148タイトル80万台となり、スロットは2023年82タイトル75万台に対して2024年は91タイトル72万台となっており、少機種多台数から多機種少台数が顕著となった一年でもあり、販売台数が減っても実績が“上がってしまった”結果とも言える。
そして、来年2025年はパチンコでは【LT2.0】による“旧MAXスペック”のリバイバルとなる『2400×80%』から始まり、夏7月7日には【LT3.0】がリリースされる。【LT3.0】のスペックはまだまだ開発中との事だが、今までの流れ通りに“ほぼ総量緩和”と言って差し支えないものの様で、更にゲーム性が向上される緩和もあるとの事なので現在の凝り固まったカタログスペックからの脱却に大いに期待出来るだろう!
それに対してスロットは昨年末から揉まれに揉まれて尚、リリースに至っていない【ボーナストリガー】が春先にリリース予定ではあったものの、知っての通りに3月リリースは既に間に合わず、4月も怪しい状況となっている。そして、この【ボーナストリガー】には正直過度な期待は出来ないと言うのが個人的な予想となり、BB300枚への過程緩和の位置付けというのは知っての通りとなる。それは、過去Aタイプが人気を博した背景にはAT機の存在が大きく関係しているからである。4号機及び5号機初頭のAタイプ全盛期にはそもそもAT機が存在しておらず、5号機後期のA+ARTを含めたリアルボーナス機が活性化された時期も同様である。規模として1コーナー程度まで広がれば上々な結果だと考えているが、現在の試験方法により適合率は壊滅的な状況にもあり、メーカーからすれば開発費は膨大にも関わらず、左程販売台数が期待出来ないとなれば非常にコスパの悪いカテゴリーと感じる可能性は高く、熱量が落ちれば大きく市場を牽引する様な事は難しいだろう。
ホールからすれば一昨年から始まった管理遊技機対応に加え、今年は改札対応の売上に直結しない設備投資に続き、来年は売上向上には繋がり難い「アイムジャグラー」「ライト海シリーズ」買替の営業を維持する投資が見えており、パチンコの明確な新時代に向けての投資もあるとなれば、仕様的になかなか【ボーナストリガー】に割くリソースは捻出し難い状況となるだろう。そして、来年はシリーズの認定切れにより“みなし機問題”が再発する可能性は高く、ホールでの対応には十分に注意が必要となるだろう。
この“みなし機”については現在の試験(内規)状況を鑑みるに2018年に業界全体に波及した“みなし機=ほぼ違法機”とは大きく異なる。規則改正後にはコンプリート以外の規制がほぼ無く、緩和が繰り返されている現状では“みなし機”が現試験(内規)に適応出来る可能性があり、過敏に反応する必要は少ない状況にある。更に現在のパチンコはアクリル盤面となる事からレントゲンによる一撃必殺もされ難い状況となれば地域差はあるだろうが増えるのは間違い無く、行政との関係は不安な点となる。
そんな行政関係にも関わる大きな業界のターニングポイントが来年にはあり、それは先日から一気に動きがあった、業界関係者となる全日理事長である阿部氏の政治界出馬である。これは木村氏・尾立氏と2回に渡り落選となってしまったパチンコ業界の取組として、業界の存在感をアピールする機会となる。今までの擁立した候補ではなく、業界自体からの出馬となるだけに業界が市民権を得られるかが掛かっているとも言える夏の参議院選となり、これこそが来年で一番重要且つ業界の未来に関わる事柄と言えるだろう。
業界人の中にも過去の二名に政治家としての在り方を期待する声を良く耳にしたが、過去の2敗の原因がココにあるとも言え、政治家としてでは無く“力を示す”事のみが第一の目的となる。
そもそもマニフェストに“有利区間を撤廃”“抱き合わせ販売禁止”などを言える訳もなく、“阿部氏”を介して“業界”としての存在を出す為のものという認識を持ってもらう事が重要となるので、有識者は理解を求める活動に努める必要がある一年となる。
私も僅かばかりでも助力出来ればと思う!